〈もくじ〉
1.パパの現状を把握する
2.シングルファザーの労働時間
3.シッターさん探し・その1-家政婦さん
4.シッターさん探し・その2-役所~ファミリーサポート
5.シッターさん探し・その3-マッチングサイト
6.シッターさんへの希望を整理
1.パパの現状を把握する
全国の20万人のシングルファザーの中でも、
「父子のみ世帯のパパさん」は約9万人いらっしゃる。
つまり、お父さんとお子さん以外の人はいっしょに住んでいないご家庭ですね。
僕もこのタイプです。
理由は、親族がかなり遠方に住んでいたため。
元妻がいなくなって2週間後に、田舎の母親が何日かきてくれました。
が、親も仕事がある。
その後はずっとひとりで、小学生と保育園児のふたりの子育てをする状況が続きました。
本当につらかった。
こどもにとって、親のつらそうな姿っていちばん見たくないと思います。
だけど、それを見せ続けてしまったことは
今でも「ごめん」という気持ちでいっぱいです。
しかし、その状況を抜け出すために必要なこと。
それがシッターさんを雇うということでした。
2.シングルファザーの労働時間
働いている時間でいうと、
シングルマザーより、シングルファザーの方が長い傾向にあるようです。
帰宅時間に関しては以下の通り。
(2006年厚生労働省)
〈18:00までに帰宅〉
・シングルマザー:37.3%
・シングルファザー:20.1%
〈18:00-20:00に帰宅〉
・シングルマザー:37.9%
・シングルファザー:40.7%
〈20:00-22:00に帰宅〉
・シングルマザー:5.5%
・シングルファザー:14.9%
未就学児を育てている場合、
特に重要になってくるのが18:00までに帰宅するということ。
保育園に迎えに行かなくてななりませんので。
上記データでいうと、
18:00までに帰宅できるのは
ママとパパに2倍くらいの開きがあります。
やはり男性の場合は、責任者という立場が多いことと、
子育てに対して周囲の理解を得られにくい環境が
まだまだあることも
大きな原因のひとつだと思います。
ちなみに僕の仕事はマスメディア系。
ご想像の通り、超不規則。
帰宅時間は基本的に0:00あたり。
早朝帰宅なんてこともザラでした。
だから、シングルになる前の仕事のスタイルを
続けることはできません。
しかし、シングルになったからといって、
そのスタイルをすぐに変えることもできません。
というわけで、
ひとまず平日だけこどもたちをみてくれる人を探すことにしました。
3.シッターさん探し・その1-家政婦さん
シッターさんを探すにあたり、
まず悩んだのは、どうやって探せばいいかがわからなかった、
ということ。
当時、ググることが得意でなかった自分でしたが、
なぜか家政婦さんを探すことに決め、
そして家政婦さんを紹介してくれる会社に出向きました。
(もしかしたらミタさんの影響かもしれない)
事情を説明し、さっそく契約。
翌日から家政婦さんがきてくれることになりました。
夫のDVから逃れ、
東北から20数年前に東京にこられたという、
この家政婦さんのことは別ページで書かせていただきますが、
ひとつ大きな大きな問題が。
それは…料金でございます。
家事料金、交通費合わせて、1日1万円を超え、
ひと月の平日すべて(20日ちょっと)をお願いして、
24万円を超えた支払いになったことを今でも覚えています。
とてもやさしく、
こどもたちにもとてもよくしてくれたので
引き続きお願いしたかったのですが、
どうしようもなかったです。
ただ、家政婦さんはお金はかかりますが、
緊急事態にはもってこいだと思います。
後述しますが、
シッターさんやファミリーサポートは面談や交渉、手続き等で
みてもらうまでにどうしても時間が必要となります。
(基本的にプロではなく一般の方が多いので)
ですが、家政婦さんの場合は会社に属されていて
教育も受けられている方たちなので、
緊急時にみてもらうにはとてもいい選択だと思います。
ですので、家政婦さんにみてもらう期間に次にみてもらう人を探す、
というスタンスが望ましいかと。
4.シッターさん探し・その2-役所~ファミリーサポート
家政婦さんにお願いしている期間に時間をつくって、
僕は役所に相談にいきました。
それでわかったことは、
当時の自分にとって役所の提案してくれることは
残念ながら役に立たなかった、
ということでした。
元妻が出ていったということ、
実家が遠方で親族の日常的なサポートを受けられないということ、
仕事で帰宅が深夜になってしまうこと、
等を伝えた結果、
役所が提案してくれたのは
「ファミリー・サポート・センター事業」というものがある、
ということでした。
全国に展開されているこの事業は、
大まかにいうと、
子育て中の労働者や主婦さんを会員として、
児童預かりの援助をしてくれる人とのマッチングをしてくれる組織です。http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/ikuji-kaigo01/
(会員になる前に面談や書類等の手続きがあります)
この組織はとても素晴らしいものだと思います。
ただ、僕の希望することとの相違点が2つありました。
1.希望の料金と合わなかった
2.私の自宅でこどもたちをみてもらうことができなかった
1.希望の料金と合わなかった
簡単にいいますと、
こども二人を見てもらう場合、想像よりかなり料金が高かった。
自治体によって時間や料金に差異はありますが、おおよそ以下の通りです。
・月~金曜日の9時~17時:800円
・上記以外の時間:900円
※こども一人1時間当たりの料金
たとえば、上記の条件で計算すると、
平日の18:00-22:00の4時間みてもらう場合、
ひとり3200円、ふたりだと6400円となります。
1日6400円で、ひと月の平日21日みてもらうとすると、
134400円かかる計算になります。
1年でいうと、1612800円…。
ムリ…。
2.私の自宅でこどもたちをみてもらうことができなかった
これはルールのようです。
仲良くなってきたら例外もあるようですが、
基本的には預かってくれる方の自宅でみてもらうことになります。
うちの場合、いつも21:00頃にはふたりとも寝てしまうので、
預かってもらったら寝ているところを起こして
自宅に連れて帰らなければなりません。
それはこどもの成長にもよくないでしょうし、
僕も寝ているこども二人を自宅に連れて帰ることはできないので、
やはりファミリーサポートは選択肢として難しい状況でした。
上記のことから考えると、
僕はファミリーサポートにお願いするのは難しい状況でしたが、
以下の方はご検討されてもいいのではないかと思います。
・料金に問題がない場合
・預かってもらうお子さんがおひとりの場合
・預かってくれる場所が自宅じゃなくてもいい場合
5.シッターさん探し・その3-マッチングサイト
そんな自分に天のお告げが降ってきました。
「シッターさんの紹介サイトって知ってる? 私も登録してるんだけどね」
それは知人からのお告げでした。
ググってみると、いくつかサイトが出てきました。
そのサイトは、
こどもを預かってほしいパパやママとベビーシッターさんを
つなげてくれるありがたいものでした。
しかも、料金やお願いしたいことは交渉可能とのこと。
さっそく、登録して、
自分の以下のような条件を掲示板に書き込んでみました。
〈現状〉
・息子、娘、私の三人暮らしであること
・こどもたちの心の平穏を第一に協力していただきたいこと
・親族が遠方在住であるということ
・最寄駅等の所在
〈お願いしたいこと〉
・保育園へのお迎え
・晩ごはんづくり(シッターさんもぜひごいっしょに食べてくださいませ)
・希望曜日
〈希望料金〉
・時給1000円(税込)+交通費
すると、何人かのシッターさんから連絡をいただき、
こどもたちを含めて後日面談させていただくことに。
こういったサイトが本当にありがたいのは、
投稿の際に条件を書き込んでおけば、
その条件で引き受けてくれる方がお返事をしてくれる、
ということです。
また、シッターさんたちが条件等を記載した掲示板もあるので、
そこからご自分で交渉することも可能です。
さらに、入会金や年会費、サイト利用料もかかりません。
ただ、ご存知の方も多いと思いますが、
有名シッターマッチングサイトを名乗ったサイトから
お子さんを預かって死なせてしまった事件が2014年に起きました。
本当に本当に悲しいことです。
だから、面談なし、身分証明書の提示なしにお子さまを
預けるようなことだけは絶対にしないでください。
同名サイトを作られ、そこから事件が起きてしまったために、
閉鎖されたサイトがあります。
僕もそのサイトを利用し、
とてもいい方たちにこどもたちをみてもらえました。
そのサイトの存在に救われたパパやママ、
保護者の方もたくさんいると思います。
サイト自体は有意義でも、
使い方を間違えば取り返しのつかないことが起こる可能性が
高まってしまいます。
ですので、細心のご注意を払った上で、
シッターさんのマッチングサイトをご使用くださいませ。
ご参考までに以下サイトご確認ください。
〈iMoM〉
http://imom.jp/contents/top/index.html
〈KIDS LINE〉
https://kidsline.me/
他にも、お住いの地域限定のサイトもあるかもしれませんので、
どうぞ探してみてください。
6.シッターさんへの希望を整理
掲示板や事前の連絡で話し合うと思いますが、
シッターさんにお願いすることは、極力シンプルにした方がいいと思います。
僕は大前提として、「こどもたちの心の平穏のお手伝い」を
してほしいということをまず伝えました。
その上で、シッターさんたちには、以下の3つをお願いしました。
1.保育園のお迎えにいってもらうこと
2.晩ごはんをつくってもらうこと
3.こどもたちと遊んでもらうこと
他に、洗濯や掃除なんかの家事もあると思いますが、
あれこれ全部お願いするのではなく、
とにかく、シッターさんにお願いすることをシンプル、
且つわかりやすくして、
あとはこどもたちとの時間を長めにとってもらうことを考えました。
あれもこれもは頼まれる方からするとすごく嫌だと思いますし、
「こどもが第一」という共通認識をお互いにもっていれば、
他のことできていなくてもOK!ですから。
ママを失ったこどもたちの心は、
とてもとても不安定です。
そんなこどもたちを見ることが、本当につらかったです。
でも、無理に笑顔を作る必要や、
こどもたちを笑わせる必要はないと思います。
すくなくとも僕にはできませんでした。
それよりも、日々のペースをつかませてあげることが
心の平穏につながると思います。
そのために、パパにできること、
そして助けてくれる人たちにできることを肌で感じてもらい、
信頼関係を1日1日積み重ねていくことが大切なのではないかと。
そして、いつかきます。
心の平穏が。
うちはどれくらいかかったかわかりません。
でも、シングルになって約5年。
あの頃からは想像もつかないほど、
こどもたちの笑顔が増えました。
助けていただいたシッターさんたちには本当に感謝しています。
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